第33話 2007/09/15

「新型ギャランで証明!? セダンという選択」
 いまさら声高に言うのも変だが、マスプロダクションは少数派の声を結果的に無視したり、どちらかに片寄る力が強く働く。ここ10年〜15年の乗用車の世界がまさにそれだ。右を向いてもミニバン、左を向いてもミニバン、軽自動車から3ナンバーまでミニバンのオンパレード。荷物や乗員が多く載せられるポテンシャルの高さは認めるが、クルマを操る喜びは二の次三の次だった。セダンは長く氷河時代を迎えていた。
 そんななか、三菱自動車がセダンの代名詞ともいうべき「ギャラン」を蘇らせ、『ギャラン・フォルティス』(フォルティスはラテン語で勇敢、勇壮の意)の名前で登場させた。三菱がセダンを国内投入するのはなんと7年ぶりだという。
 エンジン排気量2リッターでトランスミッションをCVTにすることで10・15モード13.6q/l。エクステリアがどこか懐かしくて新鮮味を帯びる。三菱伝統の逆スラントノーズと、台形グリルと呼ばれるフロントグリルデザイン。
 顧客ターゲットも、ズバリ40代から60代の男性だという。若者向け商品が氾濫するなか、どこか気合が入ったクルマが久々に登場したという感じだ。5速マニュアル車もスタンバイしている。
 ≪グローバル基準のスポーティセダン≫というキャッチフレーズのこの新型ギャラン、価格は178万円台から240万円台と比較的リーズナブル。ふたたびセダンが盛り返す時代が来る予感がする。
 いつの間にかヘッドライトがガラス製からポリカーボネート(略してPC)と呼ばれる樹脂にシフトした。
 デザインの自由度が向上し、耐衝撃性も多少高くなり、いいこと尽くめ!? と思いきや、ガラス時代にはなかったトラブルもなきにしもあらず。表面のコーティングがはがれ、黄ばんだり、曇りが生じたり。ひどいときには光度が保安基準を満足できないケースもある。経年劣化が原因だ。
 そんなときは中古パーツで対応するのもいいが、そうならない前にケミカルでお手入れができる。
 ソフト99の「ライトワン」という商品は、2段構えでヘッドライトをメンテする。まずベースクリーナーで表面の汚れや細かい傷を落とし、コーティングを保護する。次にハードトップコートで表面にガラス上の硬質皮膜をコーティングする、というもの。その効果は6ヶ月にわたるという。
 このケミカル用品は、ヘッドライトだけでなくテールランプにも使える。
 15年以上ものあいだ全世界の半分以上の自動車台数を占めたT型フォードも、その誕生から17年が経過した1925年には売り上げが伸び悩むことになる。大衆の生活が豊かになり、地味で質素な自動車の人気が衰えたこと、大衆の要望を敏感に感じとったライバル車が登場したことがその理由である。
 典型的だったのは、クローズドボディに対する需要の急速な伸びである。クローズドボディの占める比率は1924年には43%だったのが、1927年には72%、1927年には85%だった。つまり、1925年を境にしてそれまでのオープンモデルからクローズドボディの需要が上回ったのである。T型フォードは、ヘンリーの発想でもともとオープンモデルで設計されていた。これをにわか仕立てで、クローズドタイプにしてもシャシーがそれに耐えられず、不向きだった。ライバル車のシボレー(写真)などは、シンプルなT型に対抗して豪華さを見せるだけでなく、ここに牙城モデルT攻略の突破口を見出したのである。
 おかげで、1926年には日産1万台のT型フォードが作られてはしたが、売れ残ったT型が各支店や代理店に山と積まれ、ハイランド・パーク工場やリバー・ルージュ工場も返品の山となった。ヘンリーは、大衆はいつまでもシンプルで安いクルマを欲しているというあまりにも頑固な考えにとらわれすぎて、大衆に移ろいやすい気持ちがあるなど思いもよらなかったのかもしれない。少なくとも大衆の気持ちが「より見栄えがよくて、贅沢な感じのクルマ」への要望にシフトしていったのを見落としていたのである。
 こうして1927年5月31日に、最後のT型フォードがラインオフし終焉を迎えた。T型が発表されてから19年間の総生産台数は約1546万台だった。
★フリーターンクロスレンチを使ってみた
 車載用の上等のクロスレンチが欲しい。 そんな思いが強い読者に朗報だ。
 ソケットツールでおなじみのKO−KEN(山下工業研究所)から、「フリーターンクロスレンチ」という名のクロスレンチがデビューした。レンチ部の先端は差し込み角1/2インチで、21ミリ、もしくは19ミリのソケットを取り付けて使うのだが、ハンドルバーが脱着式なので、収納に便利というのがいい。ハンドルバーは楕円断面で、高級感にあふれ、トルクをかけやすい。より高いトルクをかけるときはアルファベットのT字型にして使い、早回しのときにはクロス状で使う。
 レンチのグリップ部はカラー形状なので、早回しがやりやすい。重量が940グラムと数字的にはやや重いが、使ってみるとその重量がプラスに働いていることが分かる。価格は7770円とやや高いのが難。近いうちに21ミリと19ミリの両口ソケット付きがデビューするというから、これを待って手に入れたほうが得策だ。
次回は10月1日掲載予定です。どうぞお楽しみに!

有限会社昭和メタル